夕方、まだ明るいけれどどんよりした曇り空の中で
1メートル開け放った窓から雨降りの空見て
お風呂に浸かった
15センチの窓よりも 窓の隙間はあたりまえに大くて
冷たい雨と冷たい風と暖かい湯気と透明な水分
昨日までいた場所が 途方もなく遠い
あたしには どうしようも出来ないことばかり。
どうしようも しない事ばかり。
空だって空気だって辿ったその先にあるのに
その先にあるコト 「あたしには ヒトゴトです。」
所詮はヒトゴト。
そう想いながら 窓を開け放って入るお風呂は本当に気持ちよくって
空は曇っていて それでもお湯はゆらゆらと あたたかくって
憂鬱じゃない時間を水と一緒に手に乗っけていつまでも遊ぶ。
けれどどうしても
頭の中にくっついて離れない ヒトゴト。
所詮は他人。
ココからは遠い。
「あたしには どう考えたってヒトゴトです。」
「私という人はどんなに不幸なコトも
わりと近い場所で起こる事件もどこかいつもヒトゴトです。」
鍵の向こうの所詮は他人のデキゴトはヒトゴト。
「あたしにはヒトゴトです。」
音が匂いが時計の針が 頭にくっついて離れない。
どうせヒトゴト、所詮は他人の 鍵の向こうの一秒が 穏やかでありますよう ヒトゴトのように
あたしは何度も想う。
ココロが ずきり 痛い。